09:00 1階のBARでデサイウノ(朝食)。コーヒー、トースト、バター、ジャムだけの簡単なもの。 その後、チェックアウトする。お代は朝食込みでなんと€29.00!
09:20 出発。道路地図を見ながら南下。しばらく田舎道が続き、左手に大きなダム湖を見る。その後、BarbastroあたりからHWY的な道路に入る。 リェイダLleidaは大きな街らしいが、そこからA2というHWYに移り、一路バルセロナを目指す。片側3車線のHWYは走り易いし、標識に従って行けば特に難しい事は無い。HWYを下りない限り、街中に入る事は無い。PA、SAはたくさんある。
12:00-13:00 La BrucというPAで給油と昼食。 バルセロナまであと50km強だ。左手に特異な岩山の連なりが見える。あとで調べると「モンセラット」という修道院なんかがある観光地だった。聞いたことがある。
バルセロナが近づくと交通量が増えるが渋滞する事は無い。自然にHWYを下りてバルセロナ中心部と思われる方角に向かっている。何しろ、運転しながら地図を見るのは難しい。信号待ちで大急ぎでチェックすることしかできない。目指すのはサンツ駅(鉄道駅)前にあるはずのHertz営業所。どうやってそこへ辿り着くのか?やがて右手に大きなスタジアムが! これは、バルサのホーム、カンプ・ノウに違いない。と言う事は、すでに結構市内中心部に入っていると言う事だ。
とある大きなロータリー交差点で信号待ちしていると、霧吹きとタオルを持ったお兄ちゃんが勝手にフロントガラスを拭き始めた。 ああ、こうやってチップを要求するよくある奴だ、と思ったが、ふと、このお兄ちゃんに訊いてみようと言う気になった。 「サンツ駅はどう行けばいいの(ドンデ・エス・エスタシオ・サンツ)?」 すると「サンツ駅はこのロータリーの右に行く道だよ、ほら、すぐそこの道。ただし、このままのレーンからは右折出来ないから一回ロータリーをぐるっと一周して右のレーンに移り、それから右折しないとだめだ よ!」って親切に教えてくれた。感謝の意を込めて彼には1ユーロコインをあげた。あとで地図を見るとこの右折をするポイントが結局サンツ駅への最短ルートで、ここ を通り過ぎればまた逆戻りするなど結構大変な結果になったであろうことが分った。まさしく、ベストタイミングで道を教えてくれる人が向こうから現れた訳だ。このようなmiraculousな事って結構あるのだ。教えてもらった通り、そのロータリーをぐるっと一周してうまく右側のレーンに入って右折することができた。 しばらく行った信号待ちで左に居た自転車のオジサンに窓越しに「サンツ駅は?」と訊いたら、このまままっすぐずーっと向こう」という風 に教えてくれた。間違いないらしい、良かった。
14:00 そんなこんなで無事サンツ駅前に一発で辿り着き、さて、ハーツはどこか?と見ていたらすぐそこにあってまたラッキー!ただし、車を 入れる場所が見当たらないので歩道に停めてオフィスに入って尋ねると「ぐるっと回って向こう側の入り口から地下駐車場に入り、その 地下5階がハーツの返却場所です」と言われた。言われるまま地下5階へ。駐車場の入り口が分り難い。そこには確かにHertzのReturnがあり、数名の従業員が暇そうに屯していた。特に問題なく返却完了。重たい荷物を引きずってEVで地上へ、そして先ほどのオフィスで返却の手続き。
この時、身の引き締まる思いをする出来事が。
オフィスは常に施錠されていて、外から入る場合インターフォンを押すと中の店員さんが開錠してくれる仕組み。中に入ってドアを閉めればオートロックだ。床に荷物を置き4,5歩歩いてカウンターへ、という距離なのだが、私を見たカウンターの女性がいきなり、「あっ!気を付けて!荷物、 荷物よ!」と言った。振り返ると自分の荷物はちゃんとそこにあるし、室内には他に誰も居ないので「え?荷物がアブナイの?」と訊き返すと「そうよ!PickPocket(スリ) に注意して!」と真顔で注意された。
バルセロナの中心部のしかも駅前だから、当然気を付けるべき場所ではあるが、まさか施錠されたドアの内側に置いた荷物まで危ないという意識はその時の自分には皆無だった。施錠された自分の職場でもそういう注意が必要なんだから、彼女の毎日も緊張感に満ちているだろう。でも彼女のおかげで「そうか、油断ならない場所なんだな、アブナイ、アブナイ、気を付けよう。」という意識が強くなった。